2019年4月17日水曜日

ノートルダム大聖堂炎上の原因を考える

世界遺産であるフランスのノートルダム寺院が炎上した。まことに痛ましい。

炎上は誠に残念・・

とあるテレビでは「日本に例えれば伊勢神宮が燃えたようなものです」と言っていたが、それはちょっと違う。

確かに伊勢神宮では建立当時の技術や精神性は連綿と続いているが、建物は20年に1度建て替えられるからである。


延焼部分

さて、今回の火災。どの部分が燃えたのか?

ノートルダムのような建物はレンガ造り・石造りだと思われがちだ。

確かに柱や梁、壁などの主要構造部には石やレンガを用いているのだが、屋根のトラス部分や尖塔部分には木材を用いていたのである。

イタリアのポンペイ遺跡では壁は完璧に残っているのに、屋根が全く残っていないのだが、これは屋根がベスビオス火山の噴火で焼け落ちたものと考えられる。

構造はノートルダム寺院と同様だ。

屋根は火砕流で燃え尽きた

出火原因

さて、今回の出荷原因を考えてみよう。

建物の修復現場の火災にはいろいろな原因が考えられるが、放火など故意的なものを除くと以下のとおりになる。
  1. 落雷などの自然現象
  2. 漏電
  3. タバコ等の火の不始末
  4. 溶接・グラインダーの火花
  5. 塗料の酸化
だいきちはこの中では溶接・グラインダーの火花か、塗料の酸化による発熱を大いに疑っている。

塗料の酸化以外の理由については発火する火種が分かりやすいので、ここでは塗料の酸化に絞って見ていきたい。

自然発火する塗料は亜麻仁油等の植物性油で、特に乾性油が危ない。

乾性油とは、空気に触れると固まる性質を持つ油のこと。

主に食用や油絵具の固着剤として使用される。

この油は乾燥する過程で空気中の酸素と結合して酸化反応を起こし、その際に反応熱が発生する。

これらの油を含んでいた布をバケツの中などで重ねて放置すると、酸化反応熱が蓄積され、逃げ場を失った熱がついに発火点に達することがある。

今回の修復作業中に大量の乾性油を使い、その油が染みた布をもし屋根裏にでも数時間放置していたら、発火することは十分考えられるのだ。

家庭生活の中でも、天かすや油を吸ったキッチンペーパーから出火する事例がまれにある。

油の処理には充分な注意を払ったほうがいい。

木材塗料の使用後の自然発火に注意!(国民生活センター)


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<きょうのもーちゃん>
私のガマンも発火点に達しそう・・

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