2019年4月7日日曜日

日本のIRはマカオに対抗できるのか?

今日は大阪府知事・市長のダブル選挙の投票日。このところ大阪都構想ばかり叫ばれているが、もうひとつの課題である統合型リゾートについて考えてみたい。

統合型リゾート(IR)とは?

統合型リゾートとはIntegrated Resortのこと。略してIRとも呼ばれている。

具体的には国際展示場・展示施設・ホテル・商業施設・レストラン・劇場・映画館・アミューズメントパーク・スポーツ施設・温浴施設が一体となった複合観光集客施設のことだが、日本ではこれにカジノを加えてIRと称している。

いや、日本の場合はIR=カジノのイメージの方が強い。

そこでIR先進地域、マカオの事例を見てみよう。

IR先進国地域マカオ

マカオではカジノの税収で歳出のすべてを賄うことに成功しているIR先進地域。

カジノの施設は世界最大級だ。

ただ、マカオはカジノだけでなく、世界遺産に登録された歴史的な観光地も多く、中華料理やポルトガル料理を中心としたグルメ、ブランド品を中心としたショッピングも楽しめる。

マカオの歴史的建築物ならポルトガル時代のコロニアル建築が美しい街並みを作っている、半島部のセナド広場が有名だ。

セナド広場はマカオの中心
歴史的建物物はタイパ島やコロアネ島にも散在している。

タイパ島の旧市街は庶民の街で、その路地裏には美味しいポルトガル料理店が多数あり、雰囲気抜群。治安も良く、散策するのも楽しい。

コロアネ島は昔の漁師町。フランシスコ・ザビエルゆかりの教会などもあり見所も多い。
ミシェランにも取り上げられるほどの名店もある。
タイパ島の路地裏の散策は楽しい
コロアネ島のフランシスコ・ザビエル教会も美しい

発展が進むタイパ島

IRの中心といえば大型ホテルとカジノ。

これらの施設はもともと半島部に集中していたのだが、現在はその中心がタイパ島に移りつつある。

地元資本だけではなく、香港やアメリカの有力企業がマカオに進出し、名実共ここで世界一のカジノ街を作りあげている最中だ。

世界有数のカジノが目白押し
その中でも目を引くのが「ザ・パリジャン・マカオ」。

広大な敷地の中に、まるでベルサイユ宮殿を持ってきたかのような内装を売り物にしているホテルだ。

宮殿のようなホテルのロビー
オマケに敷地内には2分の1スケールのエッフェル塔まで建っている。

ホテルに隣接してこんなものを建ててしまうスケールのデカさに驚く。

エッフェル塔まで再現されている

ホテル内には劇場もあり、海外の一流アーティストの公演も行われている。

セリーヌ・ディオンのチケットが480香港ドル(約6,830円)からなので、チケット価格はリーゾナブルだ。

世界の一流スターもやってくる。

もちろんカジノはいたるところで開かれており、年中無休24時間営業だ。

ただしレートは最低でも30香港ドル(430円)するので、お金は使い過ぎないように気を付けよう。

もしもカジノでスッたら質屋へGo!

日本のIRは対抗できるのか?

マカオでだいきちは考えた。

日本では自治体を中心にIRの推進に躍起になっているが、マカオを凌駕するようなアトラクティブなものが本当に出来るのか甚だあやしい。

国会などの議論を見ていると、ギャンブル依存症のことばかり槍玉に挙げられて、どう儲けるかの議論がなされていないような気がする。

日本でIR実施法案が昨年可決されたが、カジノ税としてカジノの売上の30%が徴税される。

純利益ではなく売上だ。しかも利益にはもちろん税金がかかる。

しかもカジノの面積はIR施設総面積の3%以内と規制されているので、業者が儲けるためには控除率を相当低く抑えなければならない。

つまりは諸外国のカジノに比べ、当たりが少なくなることは明白だ。

このままで行くと日本のIRは退屈で窮屈でショボい・・つまりは貧乏くさいものになってしまうのではないかと心配だ。

もはやカジノは世界的に見て物珍しい施設では無い、カジノ以外にも海外のIRと戦えるものをお客様に提供できなければ、IRを導入しても不良債権の山と化すだろう。

これからの具体的な動きに注目だ。


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<きょうのまちねこ>
マカオの路地猫3兄弟

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