2019年12月9日月曜日

山鹿といえばやっぱりチブサン古墳!

日田・筋湯温泉を廻った後、熊本県の山鹿を訪れる。何か面白い所は無いかと探していて気が付いた。不覚にもチブサン古墳の存在を忘れていたのだ。
チブサン古墳とは6世紀初めの前方後円墳。

古墳内部の石室には石屋形を備え、極彩色の幾何学模様とシャーマンのような人物が描かれている装飾古墳として全国的に有名なもので、国の史跡に指定されている。

全国1千万人の古墳ファンの中でもイチオシのひとつだ。
古墳の脇にある壁画のレプリカ
外観だけでも眺められればと思っていたのだが、なんと午前10時と午後2時の1日2回、わずか100円で古墳内部を公開していることが分かった。

古墳見学は山鹿市立博物館で受付ている。時間までに博物館の受付で100円のチケットを買えば良い。

博物館から古墳までは1kmほど離れているので、車の場合は博物館のかたの先導で移動する。徒歩の場合はどうなるのか分からないが、早めにチケットを買って歩いていくのも一興だ。

古墳に着くと、博物館の学芸員の方が解説を行い、その後、羨道の扉を開けて古墳の内部に入る。

古墳内部は撮影禁止なので残念ながら写真は無いが、やや曇ったガラズ越しに彩色壁画を見ることができる。内部はやや薄暗く、ハッキリ見える訳ではないのだが、それでも本物の壁画を眼にすることができるのは感動的だ。

チブサン古墳の名前の由来は、中央に描かれている二つの円形の紋様が女性の乳房に見えるということで「乳の神様」として崇められ、チブサン古墳と名付けられたという話が定説になっている。

しかし、だいきちは古墳の形が乳房に似ているからチブサンと呼ばれるようになったのではないかと思う。チブサン古墳は分類上は前方後円墳だが、実際に現地で見ると双円墳に近い形状をしており、墳丘が描く曲線は絶妙だ。
チブサン古墳の絶妙の曲線
このように考えるのはチブサン古墳にほど近いオブサン古墳があるからで、この古墳は円墳に二本の腕が突き出た形状をしており、中心部に横穴式石室の入り口が開いているが、そのさまは妊婦を想像させる。

実際にオブサンは(産(うぶ)さん)として安産の神様して信仰されてきたのだ。
オブサン古墳
なおオブサン古墳の石室内部は自由に参観できる。
西南戦争時の弾の跡
古墳のすぐ脇には出土品も展示されており、石棺の蓋石なども展示されている。

オブサン古墳はその構造上、西南戦争時に西郷軍の拠点のひとつになっており、蓋石にはいくつかの弾痕が残っている。

古代史だけでなく、幕末から明治維新の近世史好きにもおススメのスポットだ。



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