2020年1月10日金曜日

ゴーンの記者会見から見えてきたもの

カルロス・ゴーン被告が日本出国以来初めての記者会見。2時間30分におよぶ会見だったが内容は冗長なものでガッカリ。

これさえやっときゃ逃げられずに済んだのに~

だいきちはネットで一部始終を観ていたが、話はほとんど一方的に自己の正当性を主張するのみ。

合わせて日本の司法に対する批判大会となった。


もちろん日本の司法には随分と問題がある。
  • 人質司法と言われる長期に渡る勾留。
  • 妻との接見禁止という保釈条件。
特に妻との接見禁止は本当に悪手。

接見を禁止するぐらいなら保釈しない方がマシだった。


日本の刑法の基本的な考え方は「法は家庭に立ち入らず」。

親族間の窃盗や詐欺、横領など親族相盗に該当するものはその刑を免除されるし、犯人蔵匿や証拠隠滅も、犯人等の親族が手助けした場合は刑を免除することができる。

検察は、キャロル夫人がゴーンのために証拠隠滅を働いたとしても動じないぐらいにキッチリと罪証を固めておくべきだったし、裁判所は何の制限も無く妻との生活を認めるべきだった。

これに加えて検察は、ゴーン被告の会見前日にわざわざキャロル夫人の逮捕状を取るなど悪手を連発。

ゴーン被告も会見で指摘していたが、世界中に対し日本の検察、司法制度の異常性を見せつける結果となってしまった。


だいきちが一番興味を持っていたのは、やはり日本からの出国方法。

具体的な内容についてゴーン被告が語ることはなかったが、被告自ら、検察が非合法なことをしているのに、なぜ私の非合法な出国方法が非難されなければならないのかと語っており、非合法であったことを事実上認めている。

だいきちは、ゴーン被告が出国する時は外国政府の協力を得て、形式上は合法に出国するものと考えていたが、残念ながらこの点について予測は外れた。

ゴーン被告は外国政府を大っぴらに巻き込むほどの力は無く、スピーカーボックスの中にコソコソ隠れて出国ゲートを通過することしか出来なかった。

そういう意味ではゴーンはずいぶん小物だったわけだ。

しかし同時に、プライベートジェットでの出入国管理は無検査状態とも言えるぐらいな状態であったに違いなく、日本人の一人としてその管理の杜撰さを思い知らされ、暗澹たる気分である。

結局、事件は解明されることなく、このまま枯れるに任せることになるだろう。

ゴーンのスーパービジネスマンとしてのキャリアも終了だ。

一体誰が得したのかといえば、それはゴーンに関わった日産自動車の役員達。

司法取引に既に応じ、自らは訴追されることもない。

都合の悪いことはすべてゴーンのせいにしておけば、今後も批判されることはない。

誰が勝利したのかは分からないが、彼らだけはこれからも枕を高くして眠れることだろう。


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2 件のコメント:

山中 一人 さんのコメント...

役員としての責務を全く果たせなかった無能のクセに権力欲だけ人一倍ある輩が経営陣にいた事が日産にとっては一番の不幸でした。
彼等のせいで、一体どれだけのブランド価値が毀損し、株主と社員が大損した事でしょうか。
優秀な技術者が沢山いるだけに、全く残念で腹立たしいです。

だいきち さんのコメント...

そうですよね。
ゴーン被告の問題も元はといえば日産の経営陣が無能だったこと。

自ら改革出来なかった経営陣が、しがらみの無いゴーン被告を利用して何でもかんでもバッサバッサとカットさせ、日産業績回復!! となったと同時に、ゴーン独裁体制も作り上げてしまった。

現在の日産の経営陣が、以前と変わったようには見えないので、また繰り返すかもしれませんね。

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